クーリングオフの期限、指折り数えていませんか——「交付日を1日目」の数え方と、現場の段取り

出張買取をやっていると、避けて通れないのがクーリングオフです。制度そのものは知っていても、「期限は正確に何日の何時まで?」と聞かれて即答できる人は、実は多くありません。私も昔、電卓ならぬカレンダーを指で数えていました。
「8日間」は、渡した日を1日目として数える
訪問購入(出張買取)のクーリングオフ期間は、法定の書面をお客様に交付した日を1日目として数えて8日間です。ここでよくある間違いが2つあります。
1つは「翌日から数える」誤り。契約書の世界では「翌日起算」が多いので、その感覚で数えると1日ずれます。クーリングオフは交付日当日が1日目です。7月6日に書面を渡したら、最終日は7月13日。その日いっぱい、お客様は無条件で契約をやめられます。
もう1つは「営業日で数える」誤り。土日祝日も含めた暦日で8日間です。
数え間違いより怖いのは、「書面に書いていない」こと
期限の数え間違いは、実はまだ軽傷です。本当に怖いのは、交付した書面に法定の記載事項が揃っていないケース。書面に不備があると、8日間のカウントがそもそも始まらない——つまり、いつまでもクーリングオフされうる状態が続くという解釈が一般的です。
「もう品物は売却してしまったのに、1ヶ月後に解除を求められたら?」を想像すると、書面の整備がどれだけ大事か分かると思います。
現場の段取りに落とすと、こうなる
うちで実際にやっている段取りはシンプルです。
- 買取が成立したら、その場で書面を発行する(後日郵送にしない。交付日が動くと期限も動く)
- 書面には期限の日付を印字する。「8日間」とだけ書いて相手に数えさせない。「◯月◯日まで」と書いてあれば、お客様も安心、こちらも説明が一言で済む
- 期限が明ける前の品物は、売却・分解・リメイクの列に入れない。在庫管理で「クーリングオフ期間中」の目印を付ける
期限の計算は、人間がやると必ずいつか間違えます。うちはシステムに書面発行と同時に計算・印字させるようにしてから、この心配が消えました。手書き運用の方も、せめて「交付日+7日」の早見表を金庫の扉にでも貼っておくことをおすすめします。
「渡した証拠」も残す
最後にもう一つ。書面を渡したかどうかで揉めないよう、交付の記録を残しましょう。控えにサインをもらう、渡した書面の控えを取引記録と一緒に保管する——これだけで、後日の「もらっていない」に備えられます。
※ 本稿は実務者の整理です。書面の記載事項や個別の解釈は、消費者庁の公表資料および専門家にご確認ください。
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